菱甲産業株式会社


最優秀賞 杉本喜一、牧戸奈須加、杉本麻耶
優秀賞 魚谷繁礼建築研究所 魚谷繁礼、魚谷みわ子、高野麻実
特別賞 広瀬賢二建築研究所 広瀬賢二
特別賞 株式会社山下設計 九州支社
特別賞 株式会社佐藤総合計画 九州事務所
特別賞 株式会社ヴィン設計工房 小野敏昭
特別賞 エムズ設計 丸小野信治・山本秀樹
特別賞 福岡大学 三笠友洋・幸康史・権藤裕子
特別賞 高原正伸建築設計事務所 高原正伸、なかがわくみこ
特別賞 九州職業能力開発大学校 中道以砂男・古別府拓弥
 
(敬称略)

 

最優秀賞
杉本喜一、牧戸奈須加、杉本麻耶(神奈川県)
【作者プロフィール】
杉本喜一(スギモト キイチ) 杉本喜一(スギモト キイチ)
神奈川県横浜市に生まれる
早稲田大学理工学部建築学科 卒業
海老原一郎建築設計事務所 入所
一級建築士事務所 スクエア 設立
杉本喜一建築設計事務所 設立

牧戸奈須加(マキド ナスカ) 牧戸奈須加(マキド ナスカ)
島根県出雲市に生まれる
武蔵工業大学大学院 修了
一級建築士事務所 スクエア 入社

杉本麻耶(スギモト マヤ) 杉本麻耶(スギモト マヤ)
神奈川県横浜市に生まれる
武蔵工業大学建築学科2年在学中
地球にちょっと恩返し
【作品コンセプト】

地球にちょっと恩返し

田舎ぐらしとは…(地球にちょっと恩返し)
私たち人類は少し傲慢過ぎたかも知れない。科学を信奉し、全能の神になれると惚れ、地球の一住人であることを忘れてしまっていた。私たちを何百万年も育んできてくれた地球に対して、ひどい仕打ちをしたのではないか。そのために地球は何十億年も維持してきた独自の循環システムに毀傷をきたし始めた。それはとりもなおさず、人間自身の大切なものを失ってきた歴史でもある。しかし、もはやアウストラロピテクスの時代に立ち戻ることはできない。ただ、ほんの少しだけ時間を溯ることができるとすれば、その一つとして田舎ぐらしがある。この作品ではとある夫婦の充実した田舎での一日を表現してみました。


【受賞コメント】

この度は「田舎ぐらし、究極の住まい設計コンペ」におきまして最優秀賞に選定していただき誠に有難うございます。私は以前より華厳経に大変興味があり、その中心思想の「縁起」は近年話題になっている地球環境と密接に関係しております。この教義によると、ものの存在自体はもちろんのこと、「地球-人間」・「もの-人間」・「人間-人間」のつながりも同様に大切なことであります。このつながり(人間は地球の一住人でしかない)を「田舎ぐらし」により再認識することできれば今の地球環境をより改善できるのではないかと考えております。今回の計画案が地球環境の改善に少しでも役に立つとすればこれほど素晴らしいことはありません。

 


優秀賞
魚谷繁礼建築研究所 魚谷繁礼、魚谷みわ子、高野麻実 (京都府)
【作者プロフィール】
魚谷繁礼(ウオヤ シゲノリ) 魚谷繁礼(ウオヤ シゲノリ)
1977年生まれ。兵庫県出身。
2003年、京都大学大学院工学研究科修了。
現在、京都建築専門学校、及び、魚谷繁礼建築研究所。

臼野モデル



【作品コンセプト】

臼野モデル

臼野モデルは、4つの木の箱の上に古材を格子状にかけ、さらにその上に屋根をかけて構成される。
木箱は自然から守られた空間で、個室、納戸、水回りなどに充てられる。
箱の間にできた十字状の板間は自然に開かれた空間で、LDKなどに充てられる。
住宅には四方向から出入りが可能であり、それぞれに土間や木テラスが対応する。
臼野モデルは、ログハウスであり、エコハウス(地産材活用, パッシブデザイン, SI)であり、民家(民家特有の空間構成を再構成して現代性に応答)である。これらの要素は相互に密接に関連し合っている。
臼野モデルは、基本型をもとに、回転、縮小、拡大、延伸、増殖等の変形展開が可能である。


【受賞コメント】

我々の提案が優秀賞に選定されたこと、大変うれしく思っております。関係の皆様方に心より御礼申し上げます。
ログハウスとエコハウスと民家とを区別して考えるのではなく、ログハウスでありエコハウスであり民家であるからこそ、より一層ログハウスでありエコハウスであり民家でありえるようなモデルの提案を心がけました。
今回のコンペをもとに、田舎に住まうことを本質的に愉しめるような住居モデルが構築され、その成果が大分から全国へと発信されていくことを期待しております。
また、限界集落という比較的否定的な状況に対し、新たに村が形成され肯定的な情況が構築されていくべく、我々も尽力したいと思います。

 


特別賞
広瀬賢二建築研究所 広瀬賢二(神奈川県)
【作者プロフィール】
広瀬賢二(ひろせ けんじ) 広瀬賢二(ひろせ けんじ)
1961 鳥取県生まれ
1985 広島大学大学院工学研究科環境工学専攻 卒業
1987 株式会社大杉喜彦建築綜合研究所 入所
1991 株式会社山本浩三・都市建築研究所 入所
1995 広瀬賢二建築研究所 設立

縁側デッキが繋ぐ究極コミュニティー
【作品コンセプト】

縁側デッキが繋ぐ究極コミュニティー

縁側は多様な空間である。
現代ではサッシが組み込まれ内部化されているが、当初は濡縁とも呼ばれていたように、外部に開放された半屋外空間であった。住まいながら五感で四季を感じさせてくれるスペースだったのである。この縁側を生活スペースの延長として拡張してみる。当初の濡縁としての機能や更には屋外空間としての機能も同時に合わせもつ縁側デッキとするのである。そこでは走ったり寝転がったり、今まで思いもつかなかった使い方を発見するかもしれない。楽しみ方は無限大だ。

家族が楽しむことで、そこには自然と近所の人々があつまるだろう。そして、いつの日かこの縁側デッキが離れ離れになった民家同士にも架け渡され、家族を繋ぎ、地域の人々も繋ぎ、コミュニティーを未来にわたって繋ぎ続ける縁を結ぶのである。


【受賞コメント】

田舎の生まれ育った故郷の実家を想いながら、このコンペに応募させていただきました。
家に対して子供の頃感じていた違和感のようなものが、この古民家再生への問題提起であり、こうであったらもっと楽しかったであろうという想いが、そのまま提案へと繋がりました。今回この提案に対し、特別賞という評価をいただき、ありがとうございます。
そしてこのコンペが、国東半島の活性化、更には地方活性化の原動力となっていくことを願っております。

 


特別賞
株式会社山下設計 九州支社(福岡県)
【作者プロフィール】
執行役員支社長 河根一仁

設計監理部建築担当 江島秀典

究極のエコハウス
【作品コンセプト】

究極のエコハウス

歴史を遡ると人々は、自然を有効に活用し、快適な住環境を実現してきました。この「古」の知恵を読み解き、自然素材を多用した快適な住まいを模索することで、「地熱を利用した半地下空間」、「吹き抜けのサンルーム」、「ガラス・空気層・木の3層からなる片勾配屋根」を組み合わせた断面を導きました。この形態による温度差換気は自然空調・換気を促し、快適な室内環境を実現します。中心に位置するサンルームは、夏は開放して風の通り道、冬は暖かい陽だまりのスペースとなり、昔ながらの土間のようなコミュニティを育む場ともなります。年間を通じて安定した環境と、自然とともに暮らす喜びを感じる生活空間としました。この環境を私どもは「究極のエコハウス」として提案致しました。


【受賞コメント】

今回、「田舎ぐらし・究極の住まい設計コンペ特別賞」にご選定いただき、厚く御礼申し上げます。弊社では、デザインコンペへの応募にあたり、「究極のエコハウス」を提案いたしました。これは、弊社が創立80周年を迎えるにあたりテーマとして掲げております「環境と対話する建築」という考えを取り入れたもので、このことがご評価をいただき特別賞を受賞できましたことは、関係者一同、大変喜んでおります。弊社の提案が、「田舎暮らし構想」の実現に少しでもお役に立てれば幸いです。ありがとうございました。

 


特別賞
株式会社佐藤総合計画 九州事務所(福岡県)
【作者プロフィール】
福岡市博多区博多駅南1-2-15事務機ビル

土間の家
【作品コンセプト】

土間の家

古民家は生活の原風景としての魅力がありますが、現代ではプライバシーに乏しいため、次の3つの建築的手法で「国東半島田舎ぐらし構想」具現化に向けた提案を行います。

1、古民家を昔の姿に戻す
古民家の魅力をとりもどすため、床を土間に戻すなど最低限の改修を行います。住宅のパブリックな場として、また地域交流拠点としても活用可能です。

2、プライバシーの場を増築する。
プライベートな場として寝室を別棟で増築します。スパンや間取りは土屋邸の構成を継承します。

3、土間でつなぐ
パブリックな場である古民家とプライベートな場である増築棟を土間でつなぎます。生活の中間領域として、また多様な活動の場としての活用を促します。


【受賞コメント】

この度は特別賞に選定頂き厚く御礼申し上げます。
現地説明会を兼ねた臼野地域での収穫祭では、豊かな自然に恵まれた山村集落の魅力を感じさせて頂き、またその活性化にむけて取り組まれている主催者の皆様の試みは、これからの過疎地のまちづくりにおいて先導的な役割を担われているものと捉えました。
こうした臼野プロジェクトを推進すべく、現在の土屋邸にあまり手を加えることなく、家でもあり交流拠点ともなるフレキシビリティーや、コンパクトなプロジェクトとして、具現化への注意を払いながら提案させて頂いたつもりです。今回のコンペも含めた臼野地域でのプロジェクトの進展を心より期待しております。

 

特別賞
株式会社ヴィン設計工房 小野敏昭(大分県)
【作者プロフィール】
小野敏昭(おの としあき) 小野敏昭(おの としあき)
1965年4月〜69年3月 樺|中工務店 設計部
1969年4月〜75年4月 樺メ隆司建築設計事務所
1975年5月  ヴィン設計工房 設立
1980年12月  上記を泣買Bン設計工房に改組
1990年3月  上記を潟買Bン設計工房に改組
現在に至る

農家
【作品コンセプト】及び【受賞コメント】

農家

ふつうの家
「三度の飯」より好きだった絵描き少年の頃、
民家や寺や神社はよく描いた。印象的な共通点があった。少し高めの床と立面の2/3を占める大きな屋根、軒下1/3部分は深い軒で薄暗かった。
その風景には青々とした欅や紅葉、落葉した柿の木や黄色のカボスが成る点景は良く似合った。

母の田舎の実家。東の戸口を開くと土間があった。
前にドンと大黒柱、南は二間続きの薄暗い座敷があり、奥には金ピカの仏壇とその隣りに暗らーい床の間があった。北には、堀コタツのある4帖半の茶の間があり、西にむかって台所(竈)や風呂場や納戸が続いていた。便所(厠)は外にあった。夜は恐くて、冬は寒かった。
(「風流は寒きもの」と云う斎藤緑雨の言の如くああいう場所は外気と同じ冷たさの方が気持ちいい)数年後、知った。典型的田の字の間取りは夏は、どの部屋もひんやりとして通りぬける風が心地いい、冬はコタツの風景と障子を通して差込む明りはほんのりとして心が落ち付いた。

高温多湿の気候風土に自然の素材の木や土や紙はやさしい情感を与えてくれる。
柱、梁の木の香り、瓦葺の大きな屋根、漆喰塗の白壁と光を吸収する土壁ふっくらと手ざわりのいい障子等々。家を囲う庭には生活の実際から常緑や落葉が絶妙に配置されている。
青々と茂った木の葉で洗通した風は、肌に心地よく、落葉した枝の間からの陽差しは、暖かく眩しい。夏は涼しく冬に暖かく、適当な陰翳の空間は、心和み美しい。そんな家に今でも叔父と叔母がふつうに暮らしている。

農家の事を考えていたら、思い浮かんだ。
最近読んだ本の一節、
「知識人や芸術家は一介の農夫に学ぶべき、自然と共にいきている」。

 

 


特別賞
エムズ設計 丸小野信治・山本秀樹(大分県)
【作者プロフィール】
丸小野信治(まるおの しんじ) 丸小野信治(まるおの しんじ)
大分県出身
熊本大学 工学部 環境建設工学科(建築コース)卒業
不動建設梶@建築設計部
葛繻嚼ン計
エムズ設計 設立

山本秀樹(やまもと ひでき) 山本秀樹(やまもと ひでき)
福岡県出身
信州大学 工学部 建築工学科卒業
不動建設梶@建築設計部
エムズ設計

エアコンのいらない農家
【作品コンセプト】

エアコンのいらない農家

農家を設計する」ということ
農家はその土地に根付いた生活のなかで、幾千の時代を経て工夫をしてきた造りとなっており、その工夫を継承する農家を設計する。
具体的には土間、縁、中間領域、季節仕様である。
この事は、自然の中で有機的に、つまり、大地とともにエコロジーに生きる事そのものであると考えた。
「エアコンがいらない」ということ
文字通り、エアーコンディショナーという機械を必要とせずに暮らせる、とともに人工的な「気」を不要とし、自然の「気」を利用する空間をつくる。という事と考えた。


【受賞コメント】

今回、「究極の住まい設計コンペ」特別賞にご選定頂き、御礼申し上げます。
この古民家に関する住宅設計は、地方の活性化と、住宅の歴史と現在を繋ぐ問題と捉え、参加をいたしました。
私どもが常日頃から考えている、自然と共に生きるとは、という構想を盛り込み、その考えに評価頂きました事は、日々のワークにも活力を与えて頂くと共に、考えの実行に自信を与えて頂きました。
今回の受賞をきっかけに、大分の地元に在住する建築設計事務所として、更に研鑽を積んでまいります。
今回はありがとうございます。

 


特別賞
福岡大学 三笠友洋・幸康史・権藤裕子(福岡県)
【作者プロフィール】
三笠 友洋(みかさ ともひろ)  三笠 友洋(みかさ ともひろ) 
1978年生まれ
広島県出身
2008年 神戸大学大学院地域空間創生科学専攻修了
現在 福岡大学工学部建築学科助教

幸 康史(ゆき こうじ) 幸 康史(ゆき こうじ)
1985年生まれ
大分県出身
2007 福岡大学工学部建築学科卒
現在 同大学大学院工学研究科建設工学専攻 博士課程前期

権藤 裕子(ごんどう ゆうこ) 権藤 裕子(ごんどう ゆうこ)
1984年生まれ
福岡県出身
2007 福岡大学工学部建築学科卒
現在 同大学大学院工学研究科建設工学専攻 博士課程前期 在籍
一枚の板と住まう
【作品コンセプト】

一枚の板と住まう

究極のエコハウスとは、住まうことに対する構えを体現した物でなければならない。単なる省エネ住宅ではなく、住まうことの本質にせまることが必要だ。それはすなわち住まいを含む環境の総体を楽しみ味わい尽くすことといえるだろう。本計画ではその為のデバイスとなる1枚の板と住まうことを提案する。敷地中央に板が配置され3棟に別れた家屋がそこに取り付く。板は屋内外をつなぐ中間領域となり、家屋内の生活を外部へと導き、農作業等の屋外生活を内部の機能と結びつける。季節や時間の移り変わりの中で様々な生活シーンがこの一枚の板の上で展開し、大地の恵を味わい尽くすエコロジカルなライフスタイルが可能となる。


【受賞コメント】

この度は特別賞にご選定いただきまことにありがとうございます。メンバー一同、大変光栄に感じております。今回我々が提案した住宅は、一般的な意味でのエコとはやや距離があるものであったかもしれません。その背景には何かをやめる、何かを減らすというマイナスの思考ではなく、環境との関係の中でどれだけ生活の楽しみを増やせるかというプラスの思考に力点をおきたいという思いがありました。評価してくださった方々に心よりお礼申し上げます。

 


特別賞
高原正伸建築設計事務所 高原正伸、なかがわくみこ(福岡県)
【作者プロフィール】
高原正伸(たかはら まさのぶ) 高原正伸(たかはら まさのぶ)
1962  岡山県玉野市八浜町生まれ   
1982  京都芸術短期大学(現京都造形芸術大学) 卒業   
1982  久保田晃建築研究所   
1994  高原正伸建築設計事務所 設立   
1999  京都芸術デザイン専門学校 講師
2000  京都芸術デザイン専門学校 講師  
2004〜 活動拠点を福岡へ移す
      熊本デザイン専門学校 非常勤講師
      朝日カルチャーセンター福岡 講師
     麻生工科デザイン専門学校 非常勤講師


なかがわくみこ なかがわくみこ
1984 タレントとして活動 テレビ・ラジオの
番組アシスタント、レポーター
(情報、スポーツ、広報番組担当)
1986 番組企画制作会社『TONGE企画』設立
1993 ギャラリーカフェ『茜家不思議屋』企画設立
2005 高原正伸建築設計事務所 参加  

はじめの家
【作品コンセプト】

はじめの家

二人暮らしから始まる「はじめのいえ」 田舎暮らしをはじめようとする人たちの必要最小限の家である。
古民家の古材を再利用した伝統的な軸組構法による家である。
古民家の田の字型プランを踏まえた上で、二間四方の空間を外部空間と内部空間を意識的につなぐように並べ替えた構成としている。それぞれの空間には光が射しこみ、風が流れ、開放的でゆったりとした雰囲気を演出する。
3本の心柱によって、棟木とともに力強く支えられる大きな切妻の屋根は、「臼野プロジェクト」の平和な共同体を象徴し、永遠性をあらわしている。
3本の心柱は家族を見守り、世代を継承し、地域を見守ることだろう。
究極の住まいとは、古材を使ったリサイクルの意味だけでなく、世代を繋ぐ家族、時代を繋ぐ地域の精神の延長上にある。


【受賞コメント】

日本の歴史、精神性において、聖地である国東半島の「究極の住まい設計コンペ」に参加させていただき、特別賞をいただいたことを心より感謝いたします。
昨今の世界同時不況の中、田舎暮らしのサスティナブル性はこれからますます注目されることでしょう。『臼野プロジェクト』が近代的社会構造から、持続可能的社会構造への変革のきっかけとなり、全国へ向けてメッセージを発信することを期待しています。

 


特別賞
九州職業能力開発大学校 中道以砂男・古別府拓弥(福岡県)
【作者プロフィール】
中道以砂男(なかみち いさお) 中道以砂男(なかみち いさお)
1988長崎県出身
長崎県立諫早高等学校卒業
九州職業能力開発大学校 建築科2年生


古別府拓弥(ふるべっぷ たくや) 古別府拓弥(ふるべっぷ たくや)
1988鹿児島県出身
鹿児島県立武岡台高等学校卒業
九州職業能力開発大学校 建築科2年生

究極のエコハウス−COLONIAL STYLE
【作品コンセプト】

究極のエコハウス−COLONIAL STYLE

臼野地区の家屋の向きは、夏の周防灘から西北西の風が臼野川をさかのぼり、山に当たって涼やかな風となって臼野地区に吹き渡る風を南側の開口部より室内に招き入れ、北の縁に導く。夜は逆に、東北東の方角か
らの冷えた風を北側の縁より取り込む。実に地形と気候に調和した家屋となっている。提案する究極のエコハウスは南入り左勝手を踏襲し、南からの風を基礎の部分からも取り込む工夫を行った。また、日田杉、津
江杉、玖珠珪藻土など地元の材料を活用することで地産地消として地域の自然環境と地場産業へ貢献する。


【受賞コメント】

今回特別賞受賞という知らせを聞いたときは大変驚き、またそれと同時に大変嬉しく思いました。最初はこのコンペに取り組むに当たり、「究極のエコ」というテーマに戸惑いました。検討を重ね、自分達の目指す提案を少しずつ具体的にしていくなかで、楽しさや面白さを感じるようになりました。このコンペで学び得たものはたくさんありました。あらためて、私達の作品を選んでくださった皆様、そして今回この「究極の住まいコンペ」に参加する場を作ってくださった皆様に感謝いたします。今回は本当にありがとうございました。